経営にプラスな居抜き物件を選ぶときのポイントは
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経営にプラスな居抜き物件を選ぶときのポイントは
商売を始めるのであれば有効な居抜き物件
これから商売を始めようと思ったとき、場所をどうしようかという問題が出てくるでしょう。場所選びから設備を整えるということは、商売を始めるうえでかなりの費用がかかることになります。大きな負担になることもあり、できるだけ抑えたいのが当然のことでしょう。開業費用をできるだけ抑えることによって、運営費用に回すことができるからです。そこで、有効な方法として出てくるのが居抜き物件を使った方法になります。
自分自身の店舗を開拓する方法としてとても有効で、開業費用を限りなく抑えることができ、その費用を別のものに当てることができるでしょう。ただし、何でもいいわけではありません。居抜き物件だからこそ、一般の物件とは別の観点で注意しなければいけないのです。有効性ばかり追いかけるのではなく、何が問題としてあるのかを考え、さらに有利に使うことがポイントとなってきます。
そもそも居抜き物件とは、内装や設備を前の賃貸状態のまま借りると考えると分かりやすいでしょう。なぜ、こうした物件が生まれるかといえば、契約が切れて退去する場合、原状復帰させるということが問題として出てきます。すべてのものを撤去し、内装も何もなかった状態にすることになりますが、これには驚くほどの費用が掛かってしまいます。特に経営困難が理由の場合、原状回復できない可能性が高まります。そのため、こうした物件が生まれてくるわけですが、居抜き物件と残地物件とに区別されている点がありますので注意が必要でしょう。
通常の居抜き物件は、まだ営業している段階の店舗のことを指しています。数か月後に退去することが決まっていたりする場合、その内装や設備ごと借り受ける物件となります。営業しているかどうかの違いとなりますが、これが大きな影響を与えることも出てきます。
負担を軽減しお客を引き継ぐ有効性
居抜き物件は、残置物件とは違い閉店からあまり時間が経過していません。そのまま新規の店舗がオープンする形になりますので、顧客が受けるイメージが異なります。業態を近いものにすれば、顧客も受け継ぐことができ、内装も違和感を受けることなく使用することができるでしょう。その点が非常に有利に働きます。残置物件では、顧客を引き継ぐことができなくなる点を考えても、大きな違いがあります。
居抜き物件の場合には、そのまま内装も設備も利用していくことになり、費用を大きく抑えることができるようになります。この場合、いったい誰の所有物なのかということが大きな問題です。前オーナーが所有していたものになると、譲渡料を支払わなければいけないケースが出てきます。それでも安いことに間違いありませんが、中古品であることには違いがなく、本当に価値があるものなのかを判断しなければいけません。すべて引き継げるから得ばかりというわけでは無いのです。
業態に合わせたチェックが重要
設備機器は、必ずチェックしなければいけないポイントになるでしょう。一見きれいに見えるのは、営業している店舗だからです。ですが、トラブルを抱えていることは珍しくなく、チェックしなければ失敗してしまうことも出てきます。特にガスを使う場合には、容量の問題が重要です。配管の径によっては、火力の強い調理器具が使えないことがあります。厨房機器を新しくしようと思ったら、配管設備から交換しなければいけないというのは、大きな出費になってしまいます。すぐに開店させることができなくなりますので、ガスメーター付近で径の測定をして、本当に使えるかどうかを確認するべきです。
ガスとともに重要となるのが、飲食店での厨房でしょう。非常に費用がかかる部分で、この費用を軽減させるために居抜き物件を選ぶといっても過言ではありません。新たな機器を置く場合、配管の問題はクリアできるのかを考える必要があります。排水周りの問題も大きいため、水回りも十分にチェックする必要があるでしょう。
故障が多いという点では、空調機器のチェックが重要です。年数が経つとともにどんどんと劣化が進むのが空調機器になります。20年も前のものがそのままついていると、フロンガスの問題が解消されていない場合があり、健康に悪影響を与えるなどの問題が出ることも考えられます。さらに電気代もかなりかさみます。営業中に壊れてしまうといったことも起きるため、思い切って交換するほうがランニングコストを下げることもある、ということも考えておくべきでしょう。
換気と排煙も重要です。換気は空気の入れ替えが目的で、排煙は煙を外に逃がすための設備で、全く異なる目的があります。火災が発生した時の問題等もあるため、内装をチェックする段階で考えると良いでしょう。
居抜き物件は、他にもさまざまな営業形態のものがあります。それぞれでチェックのポイントが変わってきますが、主たる設備は利用できるのかどうかを考えていくと、失敗する可能性を下げ、有効に活用できるようになるでしょう。
