賃貸店舗における権利金について｜居抜き物件 居抜きCafe

賃貸店舗における権利金について

賃貸物件と聞いて最初に思い浮かぶのは賃貸住宅であると思われます。これは月々の家賃を支払うことで部屋を借りて住むことが出来るという賃貸契約に基づく住宅のことを言い、持ち家ではない人の多くがこの仕組みを利用して生活を行っています。この仕組みと同じように店舗を構えて事業を行おうとする人も土地や建物を自前で用意できない場合には賃貸店舗の契約をして事業の場を確保する必要が出てきます。この様な仕組みは広く一般的に行われているのです。

賃貸住宅の場合、契約時にかかる費用としては賃料の他に敷金と礼金と呼ばれるお金があります。地域によっては一定のサイクルで更新料が必要になるケースもあるでしょう。これに対して賃貸店舗の場合には敷金礼金の代わりに権利金と呼ばれるお金の支払いが必要になるケースがあります。これまで日引退住宅の契約しか経験が無い人にとって、権利金という言葉は聞きなれないものでしょう。簡単に説明をすると賃貸住宅における礼金と同じような位置づけのお金です。一時的な支払いが行われ、敷金の様に戻ってくることの無いお金としての位置づけとなっています。しかしながら権利金は礼金とは違い、一定の権利に対する対価として支払われるという性質を持っていると言えるのです。
賃貸店舗における権利金はこの賃貸物件を利用する権利を強く保証するものです。現在の賃貸契約の根拠となる法律は借地借家法と呼ばれるものですが、この法律は借主側の権利を強く保護する傾向があることでも知られています。具体的にはいったん契約をしてしまえば賃料の滞納など明確な理由が無い限りは一方的な契約の解除が出来なくなる仕組みになっています。特に店舗などの場合には初期投資等も大きな金額になることが少なくありませんので、貸し手の権利が制限されるのが特徴となっています。

この様な事情からその物件の場所が持つ様々なアドバンテージを金銭に置き換えて支払うのが権利金なのです。賃貸住宅における礼金と同じような仕組みではありますが、礼金が主にお礼を意味する金銭であるのに対し、権利金というのは事業を行う上で活用することになる様々な権利を保証する金銭であるという見方が出来ます。そのためこの権利に対する評価については場所によってまちまちです。それだけの金銭を支払う価値があるかどうかについては自分自身での見立てが重要となりますので、よく考えて賃貸店舗の契約をするかどうかを決めるべきであると言えるでしょう。